現状、いわゆる簡易水冷であるAntec の一体型クーラー「KUHLER-H2O-920-E」を使っており、差し当たっての不満は特には無い。メンテナンスフリーを謳っているが、結局のところメンテナンスが出来ないという事でもある。クーラントの漏れだったり蒸発による液量減少、接続部の経年劣化や内部の電蝕など…
それでは水冷を組んでみようとなるのだが、空冷だろうが水冷だろうが最終的に行き着く温度は室温まで、という事には変わりない。もちろん、室温まで下がる速度や高負荷時の発熱から効率良く熱を移動できるかどうかは製品や組み方にもよるのは承知の上ではあるが、他の手段でないと室温以下には下がらない。
なんでそんなに冷やしたがるのかは、オーバークロックを追求すると必然的に辿り着く行為なのかと思われる。単純に冷やせば冷やすほど高クロックが狙えるからだ。
「極冷」と呼ばれる、液体窒素やドライアイスなどを使った世界があるが、これらは冷却剤を常に足していかねばならず、一時的な高クロックは狙えても常用には全く不向きな冷却方式である。
「油冷」あるいは「水没」という、電気伝導率の極々低い液体の中に丸々と漬け込んでしまう手法もある。サーバー関連だとフロリナートを使用したのが徐々に普及してきているようであるが、常用できるがメンテナンス性ではやはり劣る。
機材を冷蔵庫や冷凍庫に入れてしまう方法もあるが、基本的には冷却して保冷し続けるためのものであり、発熱している熱源を中に入れて使うようには考慮されていないので、あまり向いてはいない。
ただ、上記の油冷PC と組み合わせて、冷却が必要なマザーボード系だけを冷凍庫に入れてしまうのはアリだと考えている。消費電力も物理的な大きさも実用に耐えるかどうかは疑問であるが。
常用できる環境で、かつメンテナンスの必要性が低く、メンテが必要な時はやりやすい方法は?
… ガス冷かなぁ
エアコンと同じ原理で、冷媒をコンプレッサーで圧縮して液化し、その液体の冷媒を気化させて気化熱で冷やす。冷蔵庫や冷凍庫も基本的には同じ理屈なのだが。さすがにPC 内部にエアコンを内蔵するのは難しい。家庭用に市販されている除湿機にも同じ原理が使われているのがあり、コンプレッサー式の除湿機と呼ばれている。よし、除湿機を内蔵しようw
ざっくりイロイロ調べた上で、大まなかサイズは分かってきた。とても現在使用しているミドルタワーケースには入らない事は調べるまでも無い事ではあったが、フルタワーケースでも微妙なサイズでもある。ガス冷はCPU のみの冷却方法なので、他の機器のエアフロー等も考えながら、ケースそのものを自作してみよう、という結論に。
差し当たっては予算の都合もあり、現状の簡易水冷のままケースだけを新調というか新規製作し、環境は丸っとそのまま移行する。ゆくゆくはCPU をガス冷とし、全体は空冷、GPU は必要に応じて水冷も視野に入れて。
設計しながら試行錯誤しつつ、少しずつ組み立てて行こう。
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